緊急:アメリカ合衆国のインターネット検閲を止めろ

著者: Mike Linksvayer

日本語訳: yomoyomo


以下の文章は、Mike Linksvayer による Urgent: Stop [U.S.] American censorship of the Internet の日本語訳である。


11月16日に米国議会は、著作権保持者の許可を受けない作品の流通を止めるという名目でインターネットの広範な検閲を不当、無謀、気まぐれに可能にし、促進する法案の公聴会を開く予定である。Public Knowledge が適切に要約する通り、この「Stop Online Piracy Act(オンライン海賊行為防止法)」は、以下の点で深刻に「インターネットの機能、自由、経済性を脅かす」ものになる。

SOPA はインターネット上のあらゆるサイトを脅かすものだが、電子フロンティア財団が解説するように、フリーソフトウェアを中心とするコモンズに特に害をなす。ソフトウェアだけでなく、その多くが CC ライセンスを適用するフリー/オープンなプロジェクトにも同じことが言える。標準的な公衆利用許諾書が合法的な共有やコラボレーションのコストやリスクを低減してきたのに、SOPA は共有やコラボレーションを行うプラットフォームを提供するコストとリスクの両方を劇的に高めてしまうので(個人のブログから Wikipedia のような巨大なコミュニティプロジェクトまで、オープンな教育用レポジトリから Flickr や YouTube までのサイトに及ぶことを考えよう)、巨大なフリーカルチャーへのアクセスしやすさを雲散霧消させてしまうことになる。プラットフォームの運用コストがあまりにも高くつくようになり、さもないと一つでも権利を侵害するブツがあればドメイン全体を閉鎖させられてしまうことになりうるのだから。

DMCA(訳注:デジタルミレニアム著作権法)(1998年)から SOPA へと見てとれる傾向、そして世界各国における著作権やそれに関連する制約の継続的な拡大は、健全な情報政策や健全なインターネットへのコモンズのとてつもない重要性を論証もしている――それ以外のほぼすべての「知的財産」政策展開は、社会全般に負の作用をもたらしてきた。DMCA は自由な言論やインターネットの支持者に非難され、過去13年間にわたり多くの弊害をもたらしてきた。2011年の今、米国議会は1998年に「正しいバランスをとった」が、巨大コンテンツに飽き足らず、SOPA でさらなる短期的な利益を求めてその「バランス」の歯止めを動かしたいのだと考える人もいる(次は2024年に気をつけろ!)。

Techdirt が SOPA の砂だらけの詳細、その悪影響、そして(図書館員スポーツファンなどの)影響を受ける恐れのある人たちについてうまくまとめている。

SOPA に対する抗議行動として American Censorship Day に署名しよう。Demand ProgressEFFPK に、今すぐに米国議会に意見を書くのに利用できるフォームを用意している。

行動を起こしてください! まだ CC ライセンスの元で作品を共有してなかったり我々の作品を支援してないのなら、今がその好機です。悪法は今すぐ止める必要がありますが、政策立案者がインターネットで機能する文化やその他の形態の知識に対する幅広い支援とそれから得られる素晴らしい成果を目の当たりにするまで、長期間にわたり我々は新たな悪法を止めるつもりです。CC ライセンスの元で公開される作品、プロジェクト一つ一つがそうした支援の印であり、そうした成果へのインプットになるのです。


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初出公開: 2011年11月14日、 最終更新日: 2011年11月14日
著者: Mike Linksvayer
日本語訳: yomoyomo (E-mail: ymgrtq at yamdas dot org)

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